くりや

和漢膳を中心に、人それぞれの体質におすすめのレシピを紹介します。

人魚姫、原作派? それとも……

アンデルセン童話の代表格として有名すぎる有名作品。

全く個人勝手な解釈を含むので、苦手な方はご注意ください。

 

海の王様には6人の娘がおり、その末っ子である「人魚姫」は人魚たちの伝説で、「死なない魂」「神様の国」なるものを知る。

それは「人間の男に愛されると死なない魂を得て、神様の国に行くことが出来るんだよ」というもの。

しかし人間の寿命は短く、一方人魚たちは300年もの間生きることができ、苦労もせずに生きていける。死なない魂を求めて一体どうなるのか。

その中で末の人魚姫は神様の国、死なない魂というものに惹かれ、いつしか人間界に憧れるようになる。

15歳になったら海の上まで上がっても良い、といわれ、人魚姫は15歳の誕生日を心待ちにする。

姉たちの話を聞き、その憧れは強くなる。

人魚姫が15歳になったころ。

海面に浮かぶ豪華な船。

そこでは一人の美しい少年がおり、船員たちに愛され、人魚姫もまた少年に見とれる。

しかし海は急に荒れ、船は難破、少年は海に投げ出される。

人魚姫は彼を助け、しかし人間が海の中にいては命の危険があると悟り浜辺に連れていく。

そこに現れたのは修道服を着た少女。

彼女は少年を助けた。

人魚姫はそれを見届けると海の中へ戻る。

 

こんな感じの始まり。

後は人魚姫が魔女の力を借り、人間界へ行くわけですね。

三日以内に愛されれば人間になれるよ、とのこと。

しかしそれが叶わなければ泡になってしまうよ、と。

ちなみに原作の魔女は人魚姫の願いをかなえてやるだけなので、悪役ではありません。

時間制限があるなかで、人魚姫は王子様に会いに行く。

 

少年は王子様で、お妃をめとることになっているが、彼が焦がれるのは自分を助けてくれた修道女。

修道女は結婚出来る相手ではなく、王子様はあきらめないといけない、と最近知り合った口のきけない少女――人魚姫にそう話す。

(彼女と結婚出来ないのなら、王子様は私を愛してくれるかもしれない)

人魚姫はそう思い、王子様も

「結婚するのならせめて心の通う娘がいい。お前は可愛い」

そういって人魚姫にキスをする。

 

王子様に見合い話が舞い込んできた。

それは隣国の姫君。

王子さまは断りますが話は進み、ついに姫君がやってくる。

現れたのはかつての修道女。

花嫁修業の一環で教会にいたとのこと。

王子さまは喜び、二人は晴れて結婚することになる。

 

人魚姫は明日の朝までに愛を得られなければ泡となり消えてしまう。

真夜中の海、現れたのは美しい髪を切り捨てた姉たちの姿。

彼女たちは人魚姫にナイフを渡す。

「魔女に相談し、髪をあげる代わりにあなたを海へ帰す方法を得た。このナイフで王子様の胸を刺しなさい。そうすればあなたは人魚に戻れるのよ」

人魚姫は王子様の眠る寝台に近づき、ナイフを見ますがやがて飛び出し、ナイフを捨て去ってしまう。

 

翌朝、人魚姫がいない事に気が付いた王子様とそのお妃。

必死で探しますが見つからない。

そんな二人を見ていた泡となった人魚姫。

新婚夫婦の額に口づけ、空へ昇っていくかつての人魚姫。

迎えに来たのは空気の精霊・エアリエル(ディ〇ニーのあの子の名前はここからつけられたそうですね)。

人魚姫だった彼女はたずねる。

「これからどうなるの?」

「私たちはこれから空気の精霊となり、300年間を暮らすの。人間の子供たちを見守って、良い子を見つけて微笑めばその300年のうち1年は短くなり、悪い子を見つけて悲しめば10年延びる。そうしていつか神様の国へ行くのよ」

 

終わり。

 

個人勝手な解釈ですが、ロマンス系ではない気が。

「どうすれば天国へ行けるのか?」

を問うお話だな~と。

はじめは「愛されれば」が前提にありますが、最後空気の精霊がいうには「良い子を見つけて微笑めば」つまり「愛せば」となっている気が。

人魚姫にしてみれば「死なない魂」を得て「神様の国に」が目的。

「王子様に愛される」は手段なのかな~という感じです。

 アンデルセンの死生観とでもいうんでしょうか。

そういったものを感じます。

 

この終わりに納得いかない! と様々な描き方をされ、人魚姫は王子様とラブラブハッピーエンドというものがありますが、主軸のテーマが違うのでなんともいえない……。

人魚姫も打算があったわけだし、王子様もせめて心の通う子を、と望んだ。

もしこの通りの二人がくっついたら、数年経ったら破綻しそうですけど……。

いや解釈によるのか……。

 

ロマンスとしてみれば失恋だし、ヒロインが王子様を助けたのに消えるなんて……という悲しさはある……か? あるか。あるんでしょうけど、このお話が「ロマンス」を描いたんじゃなく、どうにも死生観と本当に大切なのは何かと伝えようとしているように感じるので、個人的には原作派かな~と。

愛されることより愛する方がよっぽど尊いんだよ、みたいなメッセージに聞こえるわけです。

 

じゃあラブラブハッピーエンドが嫌なのかと言われれば、それはそれやな……と別物としてなら楽しめます。

別物としてなら、ある程度は可愛いなと思います……ごめん枯れてて。

 

というわけで勝手におとぎ話解釈でした。 

夏だから海の話がしたかった……では!